みなさん、対人恐怖症と聞くと、どのようなものを思い浮かべますか?
オドオドしていたり、人見知りだったり…といったイメージでしょうか。
実は、私は物心ついた頃から対人恐怖を抱えています。
その症状とは、人と接することに対し強い緊張や不安を感じてしまうというものです。
性格が大人しいとか内気というだけではなく、人と接するということに対して人一倍の苦痛を感じてしまうのが特徴です。
私が特に苦手なのは、人と話すこと(特に雑談)や人と食事をとること。
対人恐怖を抱えていると、さまざまな場面で困難にぶつかります。特に、社会に出て働き始めてからは壁の連続です。
というわけで今回は、対人恐怖を抱えていることで仕事上困ったり辛かったりしたことを、私自身の経験を元に書いていきたいと思います。
対人恐怖症が仕事においてぶつかった3つの苦難
対人恐怖症が仕事において直面する苦難とは、どのようなものがあるのでしょうか。
今回は、主に3つの苦難について、それぞれ説明していきます。
その1:いつまでたっても職場の雰囲気になじめない…

1つ目の苦難は、「いつまでたっても職場の雰囲気になじめない」ことです。
突然ですが、職場の人間関係において、人と人との距離を近づけるものって一体何だと思いますか?
答えはそう、雑談です。
例えば、朝、会社の入り口で上司と会ったとき。上司に「おはようございます」と言われ、あなたも同じく「おはようございます」と返したとします。
しかし、上司はそのまま通り過ぎず「今日は暑いですね~」と一言投げかけました。すると、あなたは「そうですね」と少し微笑みながら返事をすることでしょう。
「おはようございます」の後に「今日は暑いですね」と一言言われるだけで、何だか親近感のようなものがわいて、自然と笑顔になりませんか?
そうなんです。雑談には、両者の緊張を解きほぐし、ぐっと距離を近づける魔法のような力があるのです。
しかし、対人恐怖症は雑談がものすごーーく苦手です。
こんなにも雑談のすごさを分かっていながらも、たった一言付け加えるだけでいいと知りながらも、できない。それが対人恐怖なんです。
言われたら何とか返せるけれど、自分から言葉を発するなんてとてもじゃないけどできません。
(昔の私は「そうですね」と一言返すだけでも一苦労でした…)
そうして雑談を避けるに避け、気付けば職場で自分だけが孤立している…なんて状況になってしまいがちです。
周りの人たちは皆、仕事中にも適度におしゃべりをしたり、昼休みも一緒に過ごしたりしながら、良好な関係を築いていきます。
大抵の人は、時間がたつにつれて、人との関係を深めることができます。
ですが、対人恐怖症の場合、時間の経過と人間関係の深さが比例しません。
いつまでたっても職場の中でいつも自分だけが一人でいて、変だと思われていないか?とか嫌われているんじゃ…?などと不安に苛まれていきます。
だんだんと、職場に居づらい…と思うようになり、ときには退職まで追い込まれてしまうことだってあるのです。
その2:クレーム対応が辛すぎる…

2つ目の苦難は、「クレーム対応が辛すぎる」ことです。
これは、接客業などお客さんを相手にする仕事において、発生する悩みです。
実は、私は過去に、自身の対人恐怖を少しでも改善するため、体当たりで接客業に挑んだことがありました。
その結果、以前よりも、人と会話するときに自分の言葉を発することができるようになりました。
その他にも大きく変わったのは、会話するときに目を見れるようになったことや、うなずきながら相手の話を聞けるようになったことです。(どれも当たり前すぎるんですけどね…)
やってみて分かったことは、接客にはマニュアルや定型文があるため、基本的なことだったら、繰り返すうちに慣れてできるようになるということでした。
しかし、そんな中でも、どうしても乗り越えられなかった壁がありました。
それは、ずばり「クレーム対応」です。
クレーマーには、萎縮せずにはっきりと説明をしなければなりませんが、対人恐怖症にはさすがにきつすぎる所業でした。
怒っているお客さんを前にすると、いつも以上にもたもたして言葉が出てこなくなってしまい、さらに怒りを増長させる結果に。
そもそも商品とかサービスの説明が下手すぎて、それが元でクレームを発生させてしまうことも多々ありました…
一度クレームに遭遇すると、なかなか忘れられず、いつまでも考え続けてしまうというのも辛い理由の一つです。
その3:休憩時間なのに休めた感じがしない…

3つ目の苦難は、「休憩時間なのに休めた感じがしない」ことです。
みなさんは、お昼休みは誰かと一緒に過ごしていますか?
それとも、一人で過ごす派でしょうか??
私は迷わず一人派です。
その理由は、冒頭でチラッと触れたように、人と食事をすることが大の苦手だからです。
相手と向かい合わせになって食べるということは、自分の顔や仕草が丸見えになってしまうということ。
その上、ノーマル状態でも上手く話せないのに、食べ物を口に運びながら喋るという、対人恐怖症にとっては非常に高難度な技を求められます。
人と食事をとる、という行為には、対人恐怖症が苦手とする要素がこれでもか!と詰め込まれているんです。
しかし、当然ながら、お昼休みに一緒にどう?と誘われ、それに応じることもあります。
そのような時には、自分の食べ方は変じゃないか?と気が気じゃなかったり、上手く話そうと気負い過ぎたりして、仕事以上に疲れてしまうこともあります。
誘ってくれた相手はちっとも悪くありませんし、相手のことが嫌いというわけでもありません。ただただ、自分の性質上の問題なんです。
もう、一人で過ごす!と割り切ってしまえば楽チンです。一人で好きなことをして過ごす休憩時間は、対人の疲れから解き放たれる貴重な時間です。
しかし、毎回一人でいると、それはそれで職場内で浮いてしまうことにつながります。
こうして、1つ目で紹介した「職場になじめない」という悩みが深まってしまうことに…。
お昼休みを一人で過ごすのかどうか?問題は、対人恐怖症にとって重大な悩みなんです。
ですが、職種によっては、一人で休憩をとることは別に普通ということもあるでしょう。2人体制で交代で休憩に入る仕事なんかでは、このような悩みはないかもしれません。
この悩みは、オフィスなど、みんなが一斉に休み時間に入るような仕事において発生する悩みだと言えます。
まとめ
ここまで、対人恐怖症が仕事においてぶつかった苦難について、私自身の経験を交えながら3つ紹介してきました。
大抵の人が悩まないような小さなことに対し、いちいち悩んでしまう対人恐怖症。
仕事では人間関係を避けることができないため、さまざまな場面で苦難にぶつかることになります。
今回紹介したような苦難は、仕事を辞めたくなる要因になってしまうこともあります。
私自身もかつて、今回紹介した「職場になじめない」という悩みや「クレーム対応がきつい」といった理由により、退職を決断したことがありました。
対人恐怖を抱えていると、仕事がなかなか続かないことも多いですが、自分が苦手とすることをハッキリさせることができる、という肯定的な捉え方もできます。
苦手なことを把握しておくことは、得意を見つけることと同じくらい重要だと思います。
特に、対人恐怖を抱えていたら、人よりも難しいと感じる物事が多いので、自分の苦手は分かっておく必要があるなあと常々感じます。
いつか「天職」を見つけるためにも、自己分析を怠らないようにしたいですね!
このブログでは、今後も、「対人恐怖と仕事」や「ジョブホッパー」といったテーマで記事を書いていきたいと思います。
興味がある方はぜひ、他の記事も読んでみてくださいね。


